これまで精神科をより詳しく知る為に、精神科看護を紹介してみるといった流れで記事を書いてきました。
今回は実際に今まで「精神科に転職したいけど、どうなの?」と聞かれた事を書いてみます。
精神科と一般内科での業務の違いについてを紹介してみたいと思います。
給料水準が高め
これは、まずお仕事をする上では、大事な事です。
実際の新聞広告や求人サイト等を見ても、他の内科に比べ、精神科は給与が高めになっていると思います。
おそらくこれから書いていく精神科業務の特徴にその理由が表れてくると思います。
残業は殆どない
まず精神科は入院が多いスーパー救急を行っているような所以外はほぼ残業はないと思います。
精神科で看る患者さんはこころの不調で入院されている方が殆どで、体の不調も伴っている人は割に少ないです。
※勿論、生活習慣病を患っている人や年々高齢化している現状はあります。
ですが命に関わるような急変が少なく、精神をいかに安定させるかといった対応や内服治療が中心になるため、患者さんに採血や点滴を行うケースは少ないからです。
薬や「危険」の管理をする
これは他科から精神科に移ってきた人もよく間違えてしまう事です。
よく「こんなの内科だと…云々」を聞きますが、これも精神科の特殊性に含まれる事なので分かって欲しいです。
(;・∀・)
精神科の患者さんは精神状態が不安定なことが多く、ときには暴力をふるったり暴言を吐いたりすることがあります。
そんなときには、看護師が暴れる患者さんを抑止することがありますし、これらの問題を踏まえた上での行動制限がある事を理解する必要があります。
この為病棟によっては施錠をしないといけない。それを管理しないといけない事も業務に含まれます。
他にもナースステーションにはナイフやハサミなどの危険物だけでなく、抗精神薬や抗不安薬、各種睡眠導入剤や強力な鎮静剤もあります。
※空アンプルをそのまま捨てちゃ駄目な薬もあります
これ以外にも個々によって様々な理由の為、患者さんから預かっている私物や貴重品もあります。
これらの事から鍵の管理や物品の管理、患者さんの入退室にも注意を向けて観察をしないといけない事が明らかな他の科との違いがあります。
看護ケアの機会が少ないけど
先ほども言った事ですが、体そのものは元気で身の回りの事は出来る患者さんが多いのが精神科の特殊性の一つです。
清拭や点滴などの処置は殆どないと言っても良いかもしれません。
※急性期を除く場合
その他に精神科と一般科の看護師の仕事を比較した大きな違いは、管理する薬とその量です。
精神科での一番の治療は薬物療法と言っても過言ではありません。
また病状によっては内服の必要性の理解が乏しい患者さんもいらっしゃいます。
その為、精神科で働く看護師は、薬に関する詳しい知識を身につける必要があります。
色々な個性が求められる
精神科の特殊性は上記で語ってきた事や今まで記事として書いてきた事があります。
様々な形の不安がある患者さんとの信頼関係を築く必要があるため、患者さんとのコミュニケーションの時間も長くもたねばなりません。
時には暴言を聞き流す気持ちの切替えも必要になります。
これらのように色んな個性がありますし、その個性にどの様に対応できるか?とった柔軟性が求められます。
なので、色んな事があっても自己を保てる事が大事です。今まで説明してきたことは患者さんへだけでなく自分の振り返りや鍛える事にも使っています。
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