現在、精神科退院支援に関する事をメインに勉強中です
※精神科患者さんの退院支援に必要な事を書きなぐってみた[精神科看護]
他にも自身の取り組みとして、行っている現在作成・試験中の
このFIMとIADLを混ぜた生活評価スケールについての事を書いてみたいと思います^^
まず「生活評価」について
ざっくりと色んな福祉サービスの有無・程度ってーのは「セルフケア」能力の程度を見た上で決まると言っていいです。
※精神科退院支援は「セルフケア」能力を考える事が一番大事[セルフケア]
ですが、この生活能力とはどんなものか?どんな事が「生活」を送る為に必要な事なのか?
セルフケアに関する認識そのものや具体的な内容が分かっていない。もしくは不十分。その実際を知らないといった現状があるため、このスケールを作成してみました。
病院と地域生活支援での視点の違いがある現状
実際の福祉としては、病状が安定している事を前提に地域生活支援を行う為、この生活能力を重視して見る事と
病院内では、精神症状が悪いところを見て、それが良くなってもらうといった事といった病状安定が重視されるため
この視点の違いからどうしても病院内での手がかからないと福祉から見た手がかからないといった目線が全然違うんですよね(^^;
病院と福祉の重視するポイントの違い
病院
:病状のため、社会生活が送れずに入院治療をする。
なので病状安定で良くなったといった視点。
福祉
:病状安定は前提で、どの程度の支援がいるのか?
いわば生活遂行能力を重視している視点。
これは今までの精神科医療の色んな歴史的背景から、この温度差は仕方ない事だと思います。
※これに含まれそうな精神科の歴史的な事はまた別の記事で(^^;
ですが、現状は病院から地域へといった政策がとられている現状があります。
※精神保健医療福祉の改革ビジョン-みんなのメンタルヘルス
これを現場におろすためには、こういったセルフケアに着目してアプローチしないといけません。
なぜこのスケールを作ったか?
ICFで唱える活動の部分では
大まかにいうと「ADL」と「IADL」と「ソーシャルスキル」が求められています。
その為、これを評価しているFIMとIADLを参考に組み合わせてみました。
※単純な身体機能障害はどこでも評価している事なので省略
このIADLに関しては作成された年代が古いですが、今でもこの項目に沿った上で生活能力を評価されているため
病院内と福祉の温度差の溝を埋める為には共通の認識・理解をする必要がある為にこれを考えました。
※地域包括支援センター業務マニュアル検索結果
着眼点は良いんだろうけど…(´Д`)
改めてこの試験スケールを見てみると…
正直このIADLの項目に対して、FIMの評価を組み合わせる難しさがッパない(´Д`)
参考にした内容
IADL尺度(Lawton&Brody) |
A 電話を活用する能力 |
1.自分から電話をかける(電話帳を調べたりダイアル番号をまわすなど |
2.2~3のよく知っている番号をかける |
3.電話に出るが、自分からかける事はない |
4.まったく電話を使用しない |
B 買い物 |
1.すべての買い物は自分で行う |
2.小額の買い物は自分で行える |
3.買い物に行くときはいつも付き添いが必要 |
4.まったく買い物はできない |
C 食事の準備 |
1.適切な食事を自分で計画し、準備し、給仕する |
2.材料が供与されれば適切な食事を準備する |
3.準備された食事を温めて給仕する、あるいは食事を準備するが適切な食事内容を維持しない |
4.食事の準備と給仕をしてもらう必要がある |
D家事 |
1.家事を一人でこなす、あるいは時に手助けを要する(例:重労働など) |
2.皿洗いやベッドの支度など、日常的な仕事はできる |
3.簡単な日常仕事はできるが、妥当な清潔さの基準を保てない |
4.すべての家事に手助けを必要とする |
5.すべての家事にかかわらない |
E洗濯 |
1.自分の洗濯は完全に行う |
2.靴下のゆすぎなど、簡単な洗濯をする |
3.すべて他人にしてもらわなければならない |
F 移送の形式 |
1.自分で公的機関を利用して旅行したり、自家用車を運転する |
2.タクシーを利用して旅行するが、その他の公的輸送機関は利用しない |
3.付き添いがいたり、皆と一緒なら公的輸送機関で旅行する |
4.付き添いか、皆と一緒で、タクシーか自家用車に限り旅行する |
5.まったく旅行しない |
G 自分の服薬管理 |
1.正しいときに正しい量の薬を飲むことに責任が持てる |
2.あらかじめ薬が分けて準備されていれば飲むことができる |
3.自分の薬を管理できない |
H 財産取り扱い能力 |
1.経済的問題を自分で管理し(予算・小切手書き・掛金支払・銀行へ行く) 一連の収入を得て維持する |
2.日々の小銭は管理するが、預金や大金などは手助けを必要とする |
3.金銭の取り扱いができない |
(Lawton MP&Brody EM:Assessment of older pepole |
:Self-Maintaining and instrumental activeties of daily living.Gerontologist9:179-168,1969より引用)改変 |
FIM採点基準 | |||
採点基準 | 自立の程度 | 解除と自立の割合 | 介助者の要・不要 |
7点 | 完全自立 | なし | 不要 |
6点 | 修正自立 | 時間がかかる、安全に配慮する必要がある、補助具が必要 | 不要 |
5点 | 準備自立 | 監視、指示、促しが必要。 | 不要 |
4点 | 最小介助 | 75%以上を自分で行う | 要 |
3点 | 中等度介助 | 50~75%を自分で行う | 要 |
2点 | 最大介助 | 20~50%以下を自分で行う | 要 |
1点 | 全介助 | 自分で行うのは20%以下 | 要 |
FIM認知項目 | |||
コミュニケーション | 理解 | 聴覚また視覚によるコミュニケーションの理解 | |
表出 | 言語的または非言語的表現 | ||
社会的認知 | 社会的交流 | 他の患者、スタッフなどとの交流、社会的状況への順応 | |
問題解決 | 日常生活上での問題解決、適切な決断能力 | ||
記憶 | 日常生活に必要な情報の記憶 |
※「準備自立」は監視・準備自立を省略
…(´Д`)
つーかこのFIMで定義されてる「コミュニケーション」と「社会的認知」に関しては別に良いんです。
ざっくり説明できるし、これは単純に学習できるので
ですがねー…(´Д`)
このパーセンテージでIADLを評価する事なんざ、おれだってよくわかんねえよ!!!
ヽ(・∀・♯)ノ
大体現代生活様式の100点満点の姿なんて誰も知らねえだろうが!!
それにこんなん、ド○えもんのみたいな未来の世界だったら誰も出来ねえぞ?!
100年前の生活様式だって同じだよ!
現代社会生活に対する認識とか問題解決能力を見ないと、雑に唱える「生活指導」とやらが出来ねえだろうが!
その辺をざっくり見る為のポイントってだけだつーの。そんなのは皆で考えねえと分かんねえだろうが。一人ひとり生活様式が違うんだから。
その中での噛み合うポイントだけに焦点をあてるだけなのが、なんでわかんねえのか(´Д`)
大体オレムの看護展開とかでも、「全部手伝う」のか「一部手伝う」のか、「注意してみてる必要がある」かがもう少し細かくなるだけじゃん(´Д`)
大体こういった誰も取り組んだ事のない事を提案して、「いいね!頑張って!」とか言っておきながら、試行錯誤の段階から…
「良く分かんないからやりたくない!」
とか
「なんでこんな事やるの?」
とか
しまいにゃ…
「お前とやりたくないやつがいるから、引っ掻き回すな!」
とか
どいつもこいつも試験中とか試行錯誤中ってことを忘れて、好き放題非難してくる現状が…
ヽ(・∀・♯)ノザケンナ!パワハラ!
そのために、色んな人の意見やらそれぞれの専門職の意見のすり合わせの必要性やら、世間のこの生活能力を評価している基準とすり合わせる必要とか…etc
(´Д`)…
家を建てる過程に例えるなら、今は基礎の地ならしとかコンクリートながして固まってもいない段階で文句言うやつなんざ誰もいねえってーの
(´Д`)馬鹿か
と自分の愚痴もほどほどに(^^;
こういった生活能力を段階的に評価する取り組みをすれば
外部連携に必要な情報のすり合わせがしやすくなるとか患者さんの段階別目標が出来るとか
医者が手帳申請をはじめとする生活の様子を評価して書類を起こす上で仕事がやり易くなるとか…
こういった発展性に気付いてくれて、めっちゃ応援してくれる人もいるのもまた事実です。
( ノД`)アリガタイ…
そんな流れで
手帳申請基準に合わせて意見をくれた人もいます
Σ(゚Д゚)ココマデ…
他にも、長い間唱え続けることで周囲の理解も深まっている事も感じています。
m(_ _)mアリガトウゴザイマス
嫌なことがありながらも、きちんと主張を続け、周りに流されない意思をもって取り組んできた甲斐がありました。
※モスコビッチの方略について
このスケールの狙いについて
こころの病は種類や程度によって、意思決定力や問題解決能力に影響が出てしまいます。
例えば妄想とかその人固有の考え方の癖のところで、社会・対人的な問題解決能力に影響が出る。って感じです。
そういったその人固有の色んなスキーマというか病気の影響が社会生活を送る為にはどのくらいの手伝い。援助とか介入がいるのか?という部分を知らないと対応は難しいと思います。
現在の推測としては「IADLの程度」と「FIMの社会的認知」の点数は有る程度リンクするはずです。
そういったIADLの指導をする前に、ソーシャルスキルをアプローチしていかないと指導もくそもないと思います。
そのためスケールをなるべくシンプルにしつつ、実際の地域生活支援にもリンクさせる必要を両立させないとこのスケールを作成する意味がありません。
これを実現するために、日々色んな人に意見を求めたり、また違う観点からの考察やそのための学習をしている最中です(^^;
その中でこんなシミュレーションアプリもありました。
※障害支援区分 シミュレーション
このスケールは「生活能力」を見る為のもの
これは「生活能力評価」スケールなので…
ここには正直精神症状的な要素はいらないというか、精神症状の影響が生活遂行にどの程度支障が出ているかを見るコンセプトです。
その試みを伝え続ける必要とか
つーかこの事が解ってない人ほど、この具体例のIADL部分に「精神的な事」と狭義な事を言いたがる。
(´Д`)馬鹿かつーの
・生活を送る為の能力や技能の確認や獲得(または再獲得)を図る事
と
・生活遂行を行う問題解決能力の程度を見る事
の2つの意味がある事をもっと協力を仰ぐために伝え続ける必要がありますね(^^;
そんぐらい解れ(´Д`)
終わりに
こんな感じで、現在看護研究を行っている最中です。
正直いうとわざわざ看護研究なんてめんどくせえ事をやりたくはないんですが…(´Д`)
他の人のこころを動かしたり、より多くの人に協力・理解を仰ぐためには有効な手段だと思うので、投げ出さずに取り組んでいこうと考えています。
また、この製作過程記事を挙げていこうと思うので、共感してくれる人がいたら意見が欲しいです(^^;
ランキングサイト参加中です。
にほんブログ村
健康と医療ランキング
応援ポチしてくれたら喜びます。
ヽ(・∀・)ノ