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成長発達、ライフサイクル

人生の折り返し地点…ピンチもチャンスもあなた次第![壮年期・中年期]

投稿日:2017年5月3日 更新日:

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前回ざっくりと「こころ」を構成する要素について書いてみました。
こころの解剖生理についてもうちょっと説明してみる。[基礎知識]

この記事にたいして、勤勉なジョンさんが

ジョン

ざっくりで良いので、何歳~何歳までに形成する要素とかが聞けるとわかりやすい!

 

osamu

じゃあエリクソンとハヴィガーストの話をすればいいのかな?

 

といった事があったので、これについてを記事にしてみたいと思います。

 

 

 

 

 

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まずはおさらいとして…

 

エリクソンが唱える理論の表です。

エリクソンの心理社会的発達理論

年齢 時期 導かれる要素 心理的課題 主な関係性 存在しうる質問
40–64 歳 壮年期 世話 生殖 vs. 自己吸収 家族、同僚 私は自分の人生をあてにできるか? 仕事、親の立場

エリク・H・エリクソン – Wikipediaより引用

 

 

ざっくりとした壮年・中年期の流れ

壮年期は成人期にも中年期にも重なっているので、一言で言いづらいですが

子供の養育や後継者を育てる、家を買う。出世をするなどといった何かしらの目標を達成・維持する時期とも言えます。

ここの心理的危機は「危険」でもあれば「機会」でもあるので今まで獲得してきた人間性が一番発揮される時期でもあります。

 

以前のコミュニケーション技術について書いた記事内容は主にこの時期をイメージして書いています。
コミュニケーションは愛情からはじまること。[コミュニケーション]

もうちょい掘り下げて記事を書いてみました。
人間は恋する生き物です。恋愛は人間を成長させます。[成人期・壮年期]

 

ジョン

今回は「生殖 vs. 自己吸収」ですか。

 

osamu

うん。この段階をユングは「人生の午後」と呼んでいるのよ

 

ジョン

「私は自分の人生をあてにできるか?」ってすっごい重たい感じ…

 

osamu

うん。この段階は人生のピンチにもなればチャンスにもなる段階とも言えるね

 

中年期は今までのとはまた違う様々な葛藤があります。

これは社会の中で中心的な役割を果たす世代でもあり、それが徐々に衰退していく事を考える時期だからです。

 

例として挙げるなら「愛着と別離」「破壊と創造」「男らしさ・女らしさ」「老いと若さ」などの色んな対立が心の中で起こります。

 

なのでこころが更に成熟するか対抗し破滅に向かうかといった分岐点。心理的危機なのか、それとも新しい発見の機会なのかはあなた次第です。

そしてこれらはこの後の老年期の充実に繋がっていきます。まさに「人生の折り返し地点」ですね。

 

中年期に起きやすい心のトラブル

上記にあった心理的危機の具体例のいくつかを挙げてみたいと思います。

燃え尽き症候群
燃え尽きてしまうかのように、意欲をなくしうつ状態に陥ってしまう。

朝刊シンドローム
朝、新聞を読むのも億劫になるほど元気がなくなる。

出社又は帰宅拒否
うつ状態から出社が出来なくなる。または帰宅できないほどの仕事に悩みを抱えてしまう。

サンドイッチ症候群
中間管理職に多い。上司と部下の間で板挟みになることで、うつ状態に陥る。

昇進うつ病
昇進したことで重責感に苛まれる

上昇停止症候群
ライバルや部下が自分より先に昇進したことで、うつ状態に陥る

空の巣症候群
子育てが終わった女性に見られるうつ症状で、子どもが自立して巣立った後の様に心が空虚になる

ジェネラティビティクライシス
「ジェネラティビティ」とは次世代の価値を産み出す行為に積極的に関わっていく事で、それが上手くいかない事を指す

ジェンダーストレス
男女共同参画の社会の中で、家事や育児もこなす女性が十分に社会参加できずに孤立してしまうストレス

といった今まで頑張ってきた事が無くなる喪失感、価値観の変化に対応できないといった点からアイデンティティの崩壊の危機でもあります。

これらを乗り切る為には今までの価値観に固執せず、新たな生き方、可能性を追求していく事がその後の人生に繋がっていきます。

 

体の変化からも心の乱れ

この時期は身体機能の低下、特に視力、体力、記憶力などの低下が表れ始めます。

これはホルモン機能の低下やアンバランスなども関係してきて、更年期障害がこれに該当します。

更年期障害の症状例

男性:頭痛、めまい、肩こり、不安感など
女性:頭痛、めまい、肩こり、発汗、イライラ、不眠、骨粗しょう症など

こういった自分の身体の変化に対して「もう若くない」といった若さの喪失感から人生の有限性を気付いていきます。

 

老後に備える準備

上記で語ってきた「老い」に対する変化に対応すべく以下のような考え方に変わっていくと言われています。

サクセスフル・エイジング

老いという過程と上手く付き合いながら幸福な老後を過ごそう。と言った考えでこれは3パターンあります。

活動理論
:定年後も引き続き働き、活動的に過ごす。

離脱理論
:定年後は自分の時間を大切に過ごす。

連続性理論
:定年後の幸せの価値は、その人の人生の延長線上にある。

これは個人の考えに大きく左右されるので、他者が押し付けたりせず、その人がその人らしい選択を選びます。

 

プロダクティブ・エイジング

これは他の老後に関する考え方で、高齢者のパーソナリティを5パターンに分け、どういった特性があるかを見る考え方です。

円満
:未来に展望を持って過ごす

安楽椅子
:受動的、消極的に過ごす

憤慨
:若さを維持しょうともがく

装甲
:老いを受け入れず他人を攻撃的になる

自責
:過去を後悔して過ごす

このパターンによって、老後の過ごし方が大きく変わっていきますが、幸せな高齢期を過ごす為には社会の中で生産的に生きる事が大切です。

 

ハヴィガーストの発達課題[中年期]

こういった中年期の特性をハヴィガーストは以下のようにまとめてます。

(1) 大人としての市民的社会的責任の達成

(2) 一定の経済的生活水準の確立と維持

(3) 十代の子どもたちが、信頼できる幸福な大人になれるよう援助すること

(4) 大人の余暇活動を充実すること

(5) 自分と自分の配偶者をひとりの人間として結びつけること

(6) 中年期の生理的変化を理解し、これに適応すること

(7) 老年の両親への適応

やはり社会の中で中心的な役割を果たす事だけでなく、これからの老いに適応していく準備をする事や次世代を生み育てる事が書かれています。

 

終わりに

私自身はまだ体験出来ていない人生観についてを語るのは、該当する世代の方々に生意気なのかなーと思いながら書いていました(^^;

しかし誰でも平等に歳はとるものだし、様々な心理的危機に対するサポートをする上では欠かせない特徴です。

色んな役割や価値観の変化に柔軟に対応できる。そういった心理的危機を新しい可能性として考えられるようになれば良いと思います^^


-成長発達、ライフサイクル

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