前回ざっくりと「こころ」を構成する要素について書いてみました。
※こころの解剖生理についてもうちょっと説明してみる。[基礎知識]
この記事にたいして、勤勉なジョンさんが
ざっくりで良いので、何歳~何歳までに形成する要素とかが聞けるとわかりやすい!
じゃあエリクソンとハヴィガーストの話をすればいいのかな?
といった事があったので、これについてを記事にしてみたいと思います。
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まずはおさらいとして…
エリクソンが唱える理論の表です。
エリクソンの心理社会的発達理論
年齢 | 時期 | 導かれる要素 | 心理的課題 | 主な関係性 | 存在しうる質問 | 例 |
---|---|---|---|---|---|---|
20–39 歳 | 成人期 | 愛 | 親密性 vs. 孤独 | 友だち、パートナー | 愛することが出来るか? | 恋愛関係 |
今回は成人期で「親密性 vs. 孤独」ってとこだね!
そう。ざっくり言うならば「恋」の一言の時期だね(´Д`)
存在しうる質問が「愛することが出来るか?」ってすごいなんか…
ん?単純な男女の恋愛だけじゃないよ?
と愛情の形はいろいろあります。以前語ったコミュニケーション技術に関する記事の主な対象はこの成人期と次に来る壮年期・中年期の人向けの内容ですね。
※コミュニケーションは愛情からはじまること。[コミュニケーション]
今まで築いてきた自分の色んな愛情を色んな人に試していく時期とも言えます。
ざっくりとした成人期について
成人期はアイデンティティを試される時期ともいえ、仕事の選択や結婚といった人生の選択を迫られる時期でもあります。ここで恋人や友人、組織に属するといった社会に対する親密性の獲得を目指します。
※人間はゆりかごから墓場まで成長を続けます。[成長発達]
「親密」とは今までの人生で形成した自分のアイデンティティと他の誰かのアイデンティティを融合させる事を指します。
折角アイデンティティが形成したのにまたアイデンティティが無くなっちゃうって事?
あんま難しく考えないで。要は誰かとお付き合いして変わった所とかそんなんよ。
彼女なり彼氏が出来たら、新しい趣味が出来るとかそんなん?
そう。イケメンはほっぽっといても女性が群がるから関係ないかもしれないけど(´Д`)
…(´・ω・`♯)
…(´Д`)
他にも単純な男女の恋愛だけでなく色んな人付き合いの中から、アイデンティティを試す事も含まれます。
仕事の先輩の影響とか自己啓発のセミナーとか友人の影響とか色々です。
そういった色んな人付き合いの中でこの人なら…
(●´ω`●)
といった事から結婚などを意識・決定すると言われています。社会の中の個人のあり方。いわば価値観の多様化などもある為、一概に結婚がどうのって形だけではないですけどね(^^;
とここで、その親密性を説いた理論に関する事をいくつか紹介してみます。
ルービンのライク・ラブ度テスト
ジック・ルービンは好意(like)なのか恋愛(love)なのか分析した心理学者です。
好意は単純に「良い人だなー」と思う事に対して、恋愛は「この人なしでは…」といった情熱の高さの違いがあります。
これらを見極めるポイントとして、以下の12項目の質問をまとめてあります。
※順応性:周囲の環境に合わせて行動を変えられる様。いわば空気が読める人
※( )内に対象の人の名前を当てはめて下さい。
1、
( )は順応性があると思う
2、
( )は他人から称賛されるような人になれると思う。
3、
( )の判断力を信頼している
4、
( )をグループの代表に推薦したいと思う。
5、
( )と私は、お互いによく似ていると思う。
6、
( )と一緒にいるとき、2人は同じ気持ちでいられる
7、
( )と一緒にいることが出来ないなら、惨めな思いをするだろう
8、
( )のいない生活はとてもつらいだろう。
9、
( )が嫌な思いをしているときには、元気づけるのが私の役目である。
10、
( )のためになら、どんな事でもするつもりである。
11、
( )になら、どんなことでも打ち明けられそうな気がする
12、
( )と一緒のとき、かなり長い時間、相手をただみつめていることがある。
このテストは
7から12が恋愛(love):独占、依存、自己犠牲
の項目であり、7以降の質問に該当すればするほど、その相手を真剣に愛しているという事になります。
loveの度合いが強いと、その相手の失敗が自分の事のようにつらく、がっかりするなどの気持ちを抱きます。これが「親密性」や「一体感」とかですねー。
創造過程の四段階
グラハム・ワラスという心理学者が考えた、新しいものが生まれるまでは4つの段階があるといった理論です。これは人のこころが何かしらの問題を解決する過程でも同じことがいえます。
創造過程の四段階
2、温め(孵化)期
3、開明(ひらめき)期
4、検証期
これを結婚までの過程でなぞらえて、判断に迷った時に活用すると良いです。
1、準備期
出会いのきっかけを増やす為、積極的にそのような場に参加する
2、孵化期
デートを重ね、相手の事をより深く知るようになる。
3、開明期
ふとした瞬間に「この人と結婚するんだ!」という確信が心の中に生まれる。
4、検証期
家族や友人に紹介し、周りの反応も伺いながら結婚相手をしてふさわしいかどうか検証する
色々な人付き合いがあり、その中でも特に結婚までなると愛情だけではなく、類似性や相補性も重要になってきます。
※類似性:似ているところ
※相補性:持ってないところを補う
ちゃんと価値観を認め合える。出来れば共有し合える相手と巡り合えるのが人生のテーマの一つとも言えますね^^
俺もすげえ頑張って結婚したよ!!
あっそう(´Д`)
なんだよ?!その雑な返事は?!!
いや~…もう一度これ読み返して見なよ?(´Д`)
…
…良いんだよッ!!!
他にも恋愛の人付き合いに関する心理は多々あります。
こういった人間の特徴を用いて、出会いを増やす。好意を寄せる。反対に上手に断る。などなどテクニックとして応用できる事はたくさんあります。
自分の学習がもうちょっと進んだら記事にしてみたいと考えています(^^;
またこのアイデンティティが確立しきる前に相手のアイデンティティを取り込んで、形成するといった反対のパターンもあります。
例えば付き合って新しい自分を知った。とか、結婚を機に相手の家業を継ぐ決心がついた。など様々です。
この記事を読んでくださっている方々が、きちんと自分も相手も納得出来る出逢いがある。またはすでに巡り合えている事を願っております^^
ハビィガーストの青年期
これら色んな社会や個人に対する親密性を獲得した姿に伴って以下のような事も行っているはずです。
(1) 同年齢の男女両性との洗練された新しい関係
(2) 自己の身体構造を理解し、男性または女性としての役割を理解すること
(3) 両親や他の大人からの情緒的独立
(4) 経済的独立に関する自信の確立
(5) 職業の選択及び準備
(6) 結婚と家庭生活の準備
(7)市民的資質に必要な知的技能と概念を発達させること(法律、政治機構、経済学、地理学、人間性、あるいは社会制度などの知識、民主主義の問題を処理するために必要な言語と合理的思考を発達させること)
(8) 社会的に責任のある行動を求め、かつ成し遂げること
(9)行動の指針としての価値や論理の体系の学習、適切な科学的世界像と調和した良心的価値の確立(実現しうる価値体系をつくる。自己の世界観を持ち、他人と調和しつつ自分の価値体系を守る)
そーいえば前回の思春期・青年期で入ってなかった!
※反抗期は大人になる為の洗礼!犯罪以外はなんでもやれ!![思春期・青年期]
これらがある程度確立した上で成人期に入るからまとめとしてね
※入れるの忘れてたとは言えない…(´Д`)
んでこういった人付き合いに揉まれアイデンティティの確立と社会的役割の確立をしていく
まさに家族の為に頑張るとかですね!
その例外もあるけどね(´Д`)アカチン…
こういった次の段階へ成長発達していく流れを「社会の荒波に揉まれて角が取れる」とか「結婚して落ち着いた」など本当に的を得た言葉だと思います。そして
ハビィガーストの壮年初期
(1) 配偶者の選択
(2) 結婚相手との生活の学習
(3) 家庭生活の出発(第一子をもうけること)
(4) 子どもの養育
(5) 家庭の管理
(6) 就職
(7) 市民的責任の負担(家庭外の社会集団の福祉のために責任を負うこと)
(8) 適切な社会集団の発見
こういった中で自分が確立し、自分の生き方、社会の中での在り方を見いだしていくのです。
「親になったから」「出世したから」「一人前になったから」などの部分ですねー
こういった壮年期の部分は成人期にも中年期にも重なっている為、「結婚している」から大人ではない訳ではない事を踏まえないといけません。
終わりに
ざっくりと成人期~壮年期の事を書いてみました。人間が最もエネルギーを注ぐ事がこの「親密性」といっても過言ではありません。
「恋は盲目」とか「愛はすべてを超える」など色んな恋愛に纏わる言葉がありますが、どれも的を得ていると思います(^^;
私自身も体験した離婚に関しても、この喪失感は大きいものでしたし、このストレスは配偶者や近親者の死別に同等するストレスとも言われてますしねー
ですが、こういった体験があって、それを乗り越えた後でも人恋しいと思うのもまた事実。こういった人間の恋心を大切するのが粋ってものだと思います。
この恋愛に関する効果は様々な治療や精神科看護以外の日常でも応用できる事だと思うので、また別の形でも記事を作ってみたいと思います^^